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Lubricate us with mucus. ──2nd season 盈則必虧編

   汝自己のために何の偶像をも彫むべからず

( ゚Д゚)<正気になるための覚悟

春樹 what happened is all good というのはさ、ぼくと龍さんととらえ方はね、やっぱり逆だと思うんだ。……うまくいえないけど。ぼくはさ、もっと非常に、強風が吹き荒れている感じがいま書きたいなという気がするのね。非常に冷たい風がね、霙まじりの。起ってしまったことはみんな良いことである、それでも我々は永久に幸福になれないといった、まあ僕なりの七〇年代の系譜、ごくオーバーに言えば七〇年代のオデッセイ。ぼくはね、時代はこれからどんどん、どんどん悪くなっていくと思うのですよね、絶対よくはならないと思う。で、どちらでもさ、崩壊というのをいちばん問題にしたいわけだけど、必ず崩壊はくると思うのね。経済的にも精神的にも。そこで小説がどう生き残っていけるかというのがやっぱり問題だと思うのですよ。崩壊をしっかり見届け、精神の再興にはたして小説が寄与できるかといった、角川文庫のことば風なね。」
(村上龍+村上春樹『ウォーク・ドント・ラン』)
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