「 ゲームの規則
一、二人ゲームには二人以上の人を入れてはいけない。
二、出場選手は、A 男性、B 女性から成る。
三、選手はゲームの始まる前に、まなざしとほほえみ以外のやさしさのしるしをまじえてはならない。
四、二人ゲームの間選手は体を近づけてはならない。ゲームの進行に都合がいちばんいいようなのは、Aは北の端、Bは東の端に坐ることである。
五、二人ゲームの象徴となる形は円で、すなわちゲームの長さには初めも終りもない。
六、二人ゲームのときにできなければならない状態は、
距たり
集中
瞑想
七、偶然にも運が悪くてゲームの選手が「向かいあい」になると、これはチャンスと見るのではなく不幸と見るということが大切である。こういう場合には、二人のうち先がよくみえる方の選手は直ちに逃げなければならない。
八、選手が七の規則を無視すれば、二人ゲームは直ちに中止しなければならない。
九、二人ゲームの間ゲームの規則を皆注意深く気をつける選手には一緒に死ぬことが許されるが、二人の心中の終了には晩の九時から朝の九時か、朝の九時から晩の九時より長い時間を与えてはならない。」
(ウニカ・チュルン「二人ゲーム」)