「母「その──神田さんてコは──入江さんと同じ西小出身?」
加奈「お母さん……!」
母「いえ差別とかそんなんじゃなくって!
ただあっちは事実少しガラが悪いでしょ?
正直ちょっとつき合いが心配だもの……」
加奈「やめてよっ!」
母「別に本人たちの前で言ってるわけじゃないし……いいのよ!
偏見とかじゃなく 事実あるんだもん!」
加奈「お願いだからやめて!!
私……恥ずかしいよ……!!」
〈わああああん〉
母「何なのこの子は! こっちが恥ずかしいじゃないの!」
鈴木「お母さん!
出身校による性質の違いは……実際に存在するかもしれません……
しかしそれでもなお……言わない方がいいこともあるんじゃないでしょうか?」
母「でも……」
鈴木「クサいものにふたとか……見ないようにするとかではなく……
本気でその問題を憂うのであれば……
本当に良い方向に変わるような問題提出の仕方を
吟味しなければいけないと思うんです……」
母「うーん…… だったらいいです 忘れて下さい!」」
(武富健治『鈴木先生 第4巻』)