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Lubricate us with mucus. ──2nd season 盈則必虧編

   汝自己のために何の偶像をも彫むべからず

( ゚Д゚)<鏡文字2

「しかし、そうした新しいメディア環境がどう進化したかというと、googleと2ch・ブログに象徴されていると思います。まずgoogleですが、便利さと全能感に利用者・制作者ともに酔いしれている時に申し訳ないですが、検索というフィルターそのものがすでに恣意的である可能性を常に考えるべきです。同時に、検索者の「主語」が同じであるかぎり、出てくる結果はすでにしてイデオロギー化・画一化されており、なんら現実の「対象」ではないことに自覚的であるべきです。あなたの探し方で探している時点で、見つかったものは、未知のものではなく、あなたが規定したものにすぎないのです。それが消費すべきものとして提供されているのです。また、2ch・ブログ・SNSといったメディアも、ミーイズム(自分主義)の互酬制度の場となっています。2chは人質バッシング〜『電車男』の辺りからそれらミーイズムがイデオロギー・消費資本にとりこまれ搾取される構造になっています。こうした場を通じたミーイズムの「公」への反転は、例えば歴史修正主義から公衆便所反戦落書き事件へのヒステリックな反応へもつながっています。また、ブログやSNSは、自分しか発信できません。構造的に、「わたし」しか語ることができず、「わたし」とイコールの友人(つまり「わたし」化された他人)だけが歓迎され、メッセージは「わたし」しか聞き取ることができない。
 単に、メディアに操られている、メディアが悪い、と言うひとほど、おそろしくミーイズム=メディアの構造に取り込まれているのです。彼らの言う、「嘘」以外の隠された「真実」もまた「『嘘』」なのです。問題は、いかに、「わたし」という主語以外で検索するか、見るか、聴くか、書くか、読むか。それは実は便利・不便という域を超えて、いかにこの「世界」と「わたし」が関係するか、いかに「わたし」を構築する・されるか、ということにつながっています。それがメディアと対することの本質だと思います。」
(nos/unspiritualized「in dust real.」)
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